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まるこのフィギュアスケート言いたい放題

フィギュアスケート大好きなまるこが、バンクーバーオリンピック期間限定・・・・のつもりで始めた言いたい放題ブログです。シーズンが終わった現在も、言いたい放題やってます。
by maruko_skate

バンクーバーの頃~ロシェット選手の銅メダル②

2010/2011シーズンが始まりました。ずっと更新を待っていてくださった皆様、申し訳ありません。

さて、更新が滞っていたのは、掲題のロシェット選手の記事のつづきを書けずにいたためです。私、結構几帳面なタチでして・・・、①を書いてしまった以上、②がないのはいけない!というヘンなこだわりを捨てられずにおりました。そして、つづきを書くにあたり、色々と勉強いたしまして、結局、昨季とはまったく違う考え方に、現在至っております。

勉強させていただいたのは、主にこちらのブログ
★Figure Skating Guideline★
http://openaxel.blog14.fc2.com/
(ブログ内の「まる子」のコメントが、私の発言です。)

元選手の方が運営されているブログで、バンクーバー五輪での採点への疑問を質問させていただいたことがきっかけで、頻繁にお邪魔させていただくようになりました。

さて、そのきっかけとなった質問は何かというと、バンクーバー五輪でのフラット選手のFSにおける、2回の3F(トリプル・フリップ)のDG(ダウン・グレード)判定についてです。あまりに昔の話ですが、少しお付き合いください。

フィギュアスケート関連のブログの多くが、浅田真央選手とキム・ヨナ選手の得点や順位についてアレコレ論じていた当時ですが、私が一番気になったのは、実はこのフラット選手の2つのDG判定のことでした。なぜなら、バンクーバー五輪ではそれまでの大会に比べて極端にDG判定が少なかったからです。例えば直前までDG判定に泣かされ続けた真央選手の3Aも認定されましたし、シーズンをとおして成功していなかったレピスト選手の3T-3Tも認定されました。対して、フラット選手はグランプリ・シリーズで3F-3Tを初めて成功させてフリーでヨナ選手を上回る成績を出した後、五輪選考会の場でもある全米選手権で同じく3F-3Tを成功させています。私は他選手よりも安定して3-3を認定させることが出来る彼女の実力を評価していましたので、五輪のFSでの突然の3FのDG判定に大変驚きました。DG判定が、冒頭の3-3ではセカンドジャンプの3Tではなく、ファーストジャンプの3Fについて下されたことも、私にはおおいに疑問でした。素人目には、セカンドジャンプの回転のほうがかなりきわどいラインに見えましたので、そのセカンド3Tを認定しておいてファーストの3FをDGする、というのが、なんとも整合性がとれていないように思えたのです。

そこで私が考えたのが以下の筋書きです。今となっては笑い話です。
あの日、フラット選手は最終グループの1番滑走でした。SPでは絶好調で3-3を決めて5位につけていたフラット選手は、当然、銅メダル候補のロシェット選手を脅かす存在です。しかし、開催国カナダの威信をかけて、ロシェット選手には銅メダルをなんとしても取らせたい。さて、どうするか。ロシェット選手の前に滑る選手の得点を抑えるのです。もともとPCSはそれほど高くないフラット選手の得点源は、主にミスのないジャンプです。そのジャンプでDG判定を受ければ、彼女のスコアはまともに影響を受けます。彼女は結果的にSPの5位から順位を2つ落とし、7位となりました。2番滑走の安藤美姫選手も、私には過去最高の滑りをしたように見えましたが、やはり得点は伸びず5位にとどまりました。そして、ロシェット選手の後、最終滑走者としてリンクに立ったナガス選手。もちろん彼女の演技はとても素晴らしかった。高得点にふさわしい出来ばえでした。ただ、彼女が滑ったときには、すべてのメダルの行方がもう決まっていたのです。彼女にどんな高得点を与えても、ロシェット選手の銅メダルはゆるぎないものとなっていました。だからジャッジはナガス選手に、惜しみなく高得点を出したのだ、と私は思ったのです。もしも滑走順が違ったら、4位は誰だったか分からない。それが、当時私が考えたことでした。ロシェット選手は、結果的には銅メダルにふさわしい素晴らしい演技をしたけれど、もしそうでなかったしてもやはり、メダルを獲得していたのではないか・・・。

さて、そんなふうに疑いの目を向けて見ていると、競技観戦はちっとも楽しくありませんね。
私はフラット選手のDG判定をきっかけに、前述のブログでたくさんの質問をさせていただきました。その答えは、ことごとく「ジャッジの判定は公平・公正です」というものでした。どんなに角度を変えた質問をしても、必ず同じ答えが返ってくることが最初は不快ですらありましたが、だんだんと分かってきたのです。ジャッジは本当に公平であろうと努めているのだろう、と。
私は、スケートに関しては素人であり、スピンやスパイラルのポジションの見た目の美しさや、音楽との一体感などを感じ取ることはできても、本質的なスケートそのものの美しさや難しさは、まったく分かりません。ですが、ジャッジはこの「スケートそのもの」の部分を評価しているのです。そのことに私は全く気付いていませんでした。ジャンプひとつをとっても、「回って転ばずに着氷すれば、どれも同じでしょ」と考えていましたが、全く違うんですね。ジャンプは「美しく跳ぶことに意義がある」のであって、ただ回りきって着氷すればokというものではないそうです。それは、フィギュアスケートという競技が長年はぐくんできた伝統であり、競技の理念なのだそうです。(だからこそ、真央選手のように「矯正」という道を選ぶ選手がいるわけですよね。)そういわれてみると、なるほど、評価の高い選手の素晴らしさが見えてきます。それは、踊りの美しさや表情や音楽表現とは別の、スケートそのものの部分なのですね。

ジャッジも人間ですから、評価に主観は入るでしょう。「きっと銅メダルはロシェット選手だろう」という先入観が、全くなかったとはいえないかもしれません。そうした先入観が、もしかしたら滑走順の早かったフラット選手や安藤選手の評価にマイナスに働いた「かも」しれない。けれども、上記のような視点から見ると、ロシェット選手のスケーティングの素晴らしさは4位以下の選手を引き離しており、たとえそうした先入観からフラット選手や安藤選手が得点を失ったとしても、それも実力のうちだと考えることができるようになりました。逆に、最終滑走のプレッシャーに負けずノーミス演技をしたナガス選手も、「運」をものにすることができる実力の持ち主だったのでしょう。

というわけで、今季私は、ジャッジングを云々することはやめて、素直に出てきた得点がその選手の評価なのだと思って競技を見ています。そうしたら、あら不思議。昔のように、楽しく観戦することが出来るようになりました!!これからぼちぼちと今季の演技についての感想もアップしていこうと思っていますが、観戦スタイルが昨季とは全く違っていることを、読者の皆さんにはお伝えしておきたく、あえて古い話を記事にさせていただきました。お付き合いありがとうございました。
2010/2011シーズンも、どうぞよろしくお願い致します。
by maruko_skate | 2010-12-09 14:52 | 女子シングル
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