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まるこのフィギュアスケート言いたい放題

フィギュアスケート大好きなまるこが、バンクーバーオリンピック期間限定・・・・のつもりで始めた言いたい放題ブログです。シーズンが終わった現在も、言いたい放題やってます。
by maruko_skate

キム・ヨナ選手の表現力について

昨日のコラムで「ジャンプのヨナ」について書いたところ、始めて間もない拙いブログにもかかわらず、複数のコメントを頂いて、大変嬉しく思いました。でも今日の記事は、コメントをくださった方のご意見とは相容れないかもしれない・・・と思っています。でも、せっかく「言いたい放題」と題したブログですので、自分の言いたいことはこの際、書いてしまおう!と思います。

固定観念にとらわれたマスコミや、それにおどらされる「にわかファン」はともかく、長年フィギュアスケートを見ているファンならば、現在の浅田真央選手の優れた表現力について異論を唱える方はいないと思います。彼女は、特定のキャラクターを演じるわけではありませんが、フィギュアスケートで可能なありとあらゆる技術をもちいて、曲の世界やプログラムに込められたメッセージを表現するテクニックを、ここ数年で磨き上げてきました。今シーズンのプログラムでも、ショートとフリーで、全く異なる雰囲気を滑り分けていて見事です。

一方、一般には「表現力のキム・ヨナ」といわれるキム選手については、昨日のコラムへのコメントでも「表情で滑っているだけ」というような厳しいご感想を頂いています。事実も含まれるかもしれないし、昨シーズン後半からの異常ともいえる高得点やリンク外での問題発言などへの反感が含まれているかもしれません。それでも、純粋にリンク上での彼女を考えたとき、私はキム選手の演技も大好きなのです、実は。

先に述べたように「顔の表情」をもって語られることが多いキム選手の表現力ですが、私は彼女の「手(首・肩・腕)」の動きによる表現も素晴らしいと思っています。まるで腕にふたつかみっつの関節があるように思えるほど、きれいにしなる腕が、とても表情豊かです。そして、その「手」は、一音たりとも音を逃さずに、ぴったりと音楽に合わせて動き、表現しています。私は音楽関係の仕事をしていましたので、キム選手の耳のよさ、勘のよさが分かります。キム選手の動きは非常に音楽的で、しっかりとリズムをとらえて腕をあげ、指をひらき、首をかたむけ、ジャンプを跳ぶタイミングやスピンの回転をも、リズムどおりに刻むことができるのです。観ていて、とても気持ちが良いのです。

今シーズンの「お色気路線」を批判されていますが、私はそれだけで彼女の表現力をけなしたくはありません。今シーズンはたまたま(というか、オリンピックを意識してなのかは知りませんが)「お色気路線」かもしれませんが、今まで「お色気」だけで媚びを売って得点をもらい続けてきたわけではありません。2006年シーズンの「あげひばり」は、本当に可愛らしい一羽のひばりを、清楚に表現していました。(このプログラムは今でも大好きです。ミスがあっても、素敵なものは素敵。)2007年シーズンの「こうもり序曲」では、優雅な舞踏会にきた貴族のお嬢様のようでした。打って変わって2008年シーズンの「死の舞踏」では、死神のような恐ろしさと強さをも表現しました。今年のお色気路線は、またひとつ彼女の演技に「ひきだし」が増えたということではないでしょうか。真央選手が、妖精のようなイメージから脱皮して「鐘」を演じているように、キム選手も年齢や成長とともに、演じるプログラムが変わってきているということだと思います。

私には、キム選手の演技に対する異常ともいえる高得点が、彼女の素晴らしい「演技力」を逆に批判の嵐に巻き込んでいるように思えます。真央選手とキム選手、表現の方法はまったく異なりますが、どちらも素晴らしい「表現者」だと私は思っています。オリンピックでは、その日の演技の出来をしっかりと考慮した、納得のいく得点をジャッジに望みたいと思います。
by maruko_skate | 2010-02-12 13:48 | 女子シングル
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